オリジナルグッズの印刷方法には、シルク印刷やパッド印刷などさまざまな方法があります。
その中でも、写真やグラデーションなどフルカラーのデザインをきれいに表現できる印刷方法が昇華転写印刷です。
昇華転写は、専用インクで転写紙にデザインを印刷し、熱をかけることでインクを素材に染み込ませる印刷方法です。
表面にインクを乗せるのではなく、素材に浸透させるため自然な仕上がりになります。
この記事では、昇華転写印刷の仕組みと特徴、向いている商品、注意点について解説します。
昇華転写印刷とは|仕組みと特徴
昇華転写印刷とは、昇華型インクを使って転写紙にデザインを印刷し、熱によってインクを素材に浸透させる印刷方法です。
昇華インクは加熱すると気体化する性質があり、その状態で素材に染み込むことで印刷が定着します。
そのため、シルク印刷のようにインクが表面に乗るのではなく、素材と一体化したような仕上がりになります。
また、版を作る必要がないため、小ロットの制作にも向いている印刷方法です。
昇華転写印刷の工程
昇華転写印刷は、次のような流れで行われます。
1 デザインを転写紙に印刷する
専用の昇華インクを使い、インクジェットプリンターで転写紙にデザインを印刷します。
2 転写紙を商品に合わせてセットする
転写紙を商品に密着させ、ズレないよう固定します。
3 熱プレスで加熱する
高温の熱をかけることで、インクが気体化します。
4 インクが素材に染み込む
気化したインクが素材に浸透し、デザインが定着します。
5 転写紙を剥がして完成
昇華転写印刷のメリット
フルカラー表現が得意
写真やグラデーションなど、色数の多いデザインをきれいに再現できます。
印刷面が自然な仕上がり
インクが素材に染み込むため、表面にインクの厚みが残りません。
小ロット制作が可能
版を作る必要がないため、1個からでも制作できるケースがあります。
昇華転写印刷の注意点
ポリエステル素材が基本
昇華転写は、ポリエステル素材との相性が良い印刷方法です。
コットン素材には基本的に印刷できません。
(コットンバッグなどはインクジェット印刷や熱転写が使われることが多いです)
ただし、マグカップなどはポリエステルコーティングが施されていれば印刷できます。
特色指定はできない(DICカラー指定は不可)
昇華転写では、DICカラーなどの特色指定はできません。
入稿されたデータのCMYKカラーが、そのまま転写紙に印刷されます。
また、白色の印刷も苦手です。
データで白になっている部分は、商品本体の色になります。
例えば、データでロゴの背景を白にしても、本体が黒色の場合は黒になります。
白や薄い色の素材が向いている
昇華転写のインクは素材に染み込むため、濃い色の素材ではデザインが見えにくくなります。
そのため、白や淡い色の素材で使われることが多い印刷方法です。
細かいデザインはにじむことがある
線幅が細すぎるデザインは、にじみやつぶれが発生する可能性があります。
転写紙のコスト
小ロットから作成しやすいのはメリットですが、転写紙のコストはそれなりに高くなります。
また、印刷するサイズが大きくなるほど転写紙のサイズも大きくなるため、コストが上がります。
昇華転写印刷がよく使われる商品
昇華転写は次のような商品でよく使われます。
・マグカップ
・ポリエステルTシャツ
・タオル
・マウスパッド
・ボトル
・のぼり旗
フルカラーのデザインをきれいに再現したいグッズに向いています。
まとめ
昇華転写印刷は、フルカラーのデザインをきれいに表現できる印刷方法です。
特徴をまとめると次の通りです。
・フルカラー印刷に強い
・小ロット制作が可能
・印刷面が自然な仕上がり
ただし
・ポリエステル素材が基本
・濃色素材には不向き
といった条件もあるため、制作するグッズに合った印刷方法を選ぶことが重要です。
